一般社団法人パラリンビクス協会について
自閉症とワーデンブルグ症候群のある⾧男(9歳)を育てている代表の穐里には、息子が幼いころにもらった「この子には障がいがあります」と書かれたバッジに何度も救われた経験があります。
見た目の分かりづらさゆえに周囲の理解を得ることが難しく、外出時に生じるご家族の大きな心理的負担を少しでも軽減したいという思いで、外見からは分かりにくい障がいを「見える化」し、周囲の理解を得るための、タグ型『この子には障がいがありますマーク』の制作・販売を中心とした活動をしています。
協会の活動内容
パラリンビクス協会では、以下3つの事業を中心に活動しています。
1.『この子には障がいがありますマーク』の制作・販売
代表の穐里は、自閉症とワーデンブルグ症候群のある⾧男(9歳)を育てる母親です。
長男が2歳のとき、病院のボランティアスタッフからもらった「この子には障がいがあります」と書かれたバッジに、何度も救われた経験があります。
⾧い時間歩くことが難しい⾧男との外出時にはバギー(子ども用車椅子)が欠かせませんが、周囲の視線が常に気になり、実際に「もう大きいのだから歩かせなさい」と言われたこともありました。
ですがいただいたバッジを身につけていると、周りの視線が驚くほど温かいものとなり、スペースを譲って下さったり、「何かお手伝いが必要ですか?」など、声をかけて頂くことも増えました。
「社会は自分が思うよりずっとやさしい。」そう気付けた瞬間でした。
その後バッジが古くなり文字が消えてしまったため、同じものを探しましたが、もう手に入らないことが分かり、「だったら自分で作ろう!」と決めたことが『この子には障がいがありますマーク』制作のきっかけです。
かつての自分のように、肩身が狭い思いをしたり、外出に不安を感じる障がい児のご家族にとって、このマークがお守りになれば嬉しく思います。
2. 障がい児ママ・パパのためのコミュニティ「パラリンっ子ひろば」
障がい児家族が直面する問題のひとつが「孤独」です。
悩みを話せる人がいない、子どもの成⾧について相談出来る人がいない、気持ちの吐き出し場所がない...。
そこで、障がい児を育てる親が安心して悩みを吐き出したり情報交換したり、繋がることのできる居場所「パラリンっ子ひろば」を、2021年9月にオンライン上で開設しました。(2022年10月時点の参加者125名)
定期的に開催している座談会では、公共交通機関に乗るときの不安な気持ちや緊張感、バギー使用時の周囲からの視線に対する気持ちなどの”障がい児ママあるあるばなし”を、
「わかる、わかる!」
「こういう子たちがいることを、ただただ知ってほしいだけなんだよね!」
と同士のように共感しあい、笑ったり泣いたりしながら交流をしています。
「あなたは今のままでいい」とありのままに受け入れたい。
そうわかってはいても、障がい児子育てはきれいごとでは済まされないほど大変なこともある。
ママが自分を責めて、自己肯定感を高く保てないこともある。
その実体験を持ちながらも、現在は明るい障がい児子育てに邁進する穐里や、ママ同士の交流を通して、子どもたちの笑顔に決して欠かすことのできないママたちの笑顔をもっともっと増やしていきたいという想いで運営しています。
また、弊協会顧問の理学療法士を招いたLIVEセミナーなども開催しています。
コロナ感染防止のため現在はオンラインの活動が中心ですが、今後はリアルな場でも活動予定です。
パラリンっ子ひろば(Facebookグループ)
https://www.facebook.com/groups/4100626550048616
※このグループは障がい児ご家族のみご参加いただけるグループです。
わたしたちが創りたい未来
マークにあえて直接的な表現を使ったのには理由があり、
「障がいは触れてはいけないこと」「隠さなければならないこと」「恥ずかしいこと」
当事者側と社会の両方にある「障がい」に対する漠然とした先入観を変えたいという想いを込めています。
私自身、息子の障がいをオープンにすることによって世界は温かいということを知った実体験があります。
障がいをオープンにし身近なところに障がいのある人がいることを知ってもらうことで、最終的には『この子には障がいがありますマーク』が無くてもお互いを受け入れ、人に手を差し伸べ合うことがごく自然で当たり前であるオープンでやさしい社会づくりを目指して活動しています。